思っていたことと違っていたこと2010-03-22

サティス
トイレは1・2階ともINAXのサティスにしました。

設計を進めていくと、それまでなんとな~く思い描いていた家作りのプロセスが、実際とは違うことに気付きます。
そんな、ちょっとした違和感の話を。

1.建築家とメーカーの設計士は違う!
私は以前から建築好きでした。
そんな人のセオリーとして、「建物探訪」を見たり、「住まいの設計」を読んだり、インテリア雑誌を眺めて今まで過ごしていたわけですが。
そんな人間が、ぽや~っと思い描く自分の建てる家って、「建築家が設計するちょっと変わった格好いい家」になってしまっているんですよ。
こう、光と風を上手いことコントロールして、その空間で過ごすとどんな気分になるか、とか、どんな景色が見えるかとか。そういうことに重点を置いた家。まず空間ありきで、それを実現するために工法を選ぶ。
対して、メーカーの設計士のアプローチ方法って、「その会社の仕様・工法にのっとって、必要な部屋を割っていく」という感じなんですね。
もちろん、利便性とか、空間性とか、ちゃんと考えてはくれるけど、イマイチ、ダイナミックさに欠けるというか。
工法ありきでスタートするメーカー設計。
その空間で何をするかからスタートする建築家設計。
建物探訪大好き人間としては、メーカー設計に、「つまんな~い」と思ってしまうフシがあります。

2.ローコストメーカーは標準品の選択肢が少ない!
建築・インテリア好きとしては、当然のごとく、設備にこだわりがあります。トイレもキッチンも自分で好きなメーカーを選びたい!位の勢いがあります。
が、当然と言えば当然ですが、ローコストメーカーは設備の選択肢が少ないです。また、標準品をやめてオプションで入れる場合も、取引のないメーカーは入れられない、ということになっていました。
加えて施主支給も一切NG。自分で買ったら、取り付けは引渡し後に自分で手配することになります。
憧れのあれとこれがあったのに…。涙を飲んで、取引のあるメーカーから、オプション品を選びました。
あと、大手ハウスメーカーだと、標準品でも結構いろいろ選べるみたいですが、とにかく色んな部材に関して選択肢が少ないです。まあ、これは安くするための工夫だと分かるので、納得しています。

3.建設会社は「家」のことしか考えてくれない
建設会社は「家を建てる」ことが主業務で、その後のことは考えてくれないんだな~と思うことがありました。
例えば、窓をどうするかは設計の初期で固めるんですが、窓って窓だけじゃないじゃないですか。通風なのか、採光なのか、開けっ放しにするのか、くもりガラスにするのか、カーテンをつけるのか、ブラインドをつけるのか。
窓に、どんな目隠しをつけて、どういう風に使うのかまでイメージしないと、決められないと思うんですよ。
ちなみに、ここの会社はカーテン業者の紹介はあるけど、標準工事外の扱いでした。
「まだカーテンのイメージが固まってないんですよ」と言うと、設計士さんは「完成してから考えてもいいですし」と言ってましたが、「でも、カーテンレールの下地は、標準だと窓のすぐ上の壁だけだから、後から天井直付とかできないですよね?」と訊くと「そういう場合は先に言って下さいね」となる。どっちだよ。
という訳で、もう先にカーテンやブラインドの種類と設置位置を固めることにしました。
結局、家をトータルで考えるのって、自分しかいないんだな~、と痛感することに。なので、もう、細かいところまで、つついてあれこれ考えるようになりました。

プラン決定2010-02-21

ガトーショコラ
久し振りにガトーショコラを作った。ちゃんと膨らんで割といい出来。

設計士を交えての2回目の打ち合わせでは、前回の宿題だった「機能を盛り込みつつも、できるだけ狭くしたプラン」を設計士さんが作図してくれました!

が、見せてもらった結果、自分で作った37坪のプランを採用することに(^^;

えーと、設計士さんは非常に頑張って、数々の要望を盛り込みつつ、面積を減らしたプランを提案してくれました。
が、どこで減らしたかというと、書庫と寝室のウォークインクロゼットと洗面室。
それぞれ「この位の収納量が必要だから(または用途があるから)この大きさで」と指定していたもので、なくなるのは非常に痛い(゜Д゜)

そして、苦労の結果、減ったのはたったの1坪だったんです!

うーん、そーかー、無理して減らして不便な生活になっても、大して減額にならないなー。

ということで、諸々諦めて、広々生活にしよう!と決定しました。

諦めずに、もっと設計士さんをつついて再提案してもらう手もありましたが、もう、自分で飽きるほど考えたので、納得が早い。

設計士さんが考えても超えられなかったお墨付きのプランだ!とポジティブに考えることにしました。

さて、基本方針は固まったので、後は細かいところの調整になります。
開口部の種類や位置を決めたり、使いやすさを考えて諸々の寸法に落とし込んで行ったり。
プラン作成の時よりももっと詳しい図面を何度も引いて、打ち合わせを繰り返していきました。

設計士登場2010-01-31

琺瑯ライスメジャーカップ
プランがまとまり出した頃、融資の手続きが一段落し、測量が終わり、ようやく設計士さんがつくことになりました。

「では、次回の打ち合わせから設計士が同席します」
と営業さんに言われて、「へー」と思いながらぼんやり次の打ち合わせを迎えてしまった。
これがまずかった。

設計士を交えて初回打ち合わせ。
まず、最初は測量の結果を詳しく教えてもらう。
その次にプランの話になるのだけど。
プランはもう、大体決定しているんですよね?
と言われ、あれ??と思う私。

実は、自分ではプランはこれ以上は考えられないのではないか、というところまで煮詰まってはいるけれど、いかんせん広すぎるので、できるものならもうちょっと狭くしたい。
自分では無理だが、プロの設計士の力を借りれば、いいアイディアが出てくるかも?

という期待をしていて、営業さんにもそんなことを伝えていました。
が、設計士さんが入る前にそれを念押ししていなかった( ̄Д ̄;;

設計士さんは、おそらく「既にプランは煮詰まっているので、後はまとめる作業」と思って、打ち合わせに臨んでいて、
私は「今回は単なる顔合わせで、こんな家にしたい~とかを話すのかな?」と思っておりました。

という訳で、「では、面積が減るように考えてみます」と急遽、その場でプランを方眼紙に描きだす設計士さん。
え?今ここで描くの?と思いながら眺める私達。
難航する設計士さん。
そりゃー、うちの間取りは難しいから、そんなにささっとできるもんじゃないよー。じっくり考えて欲しいなー。と思いながらも、何となく口には出せず。
設計士さんが没頭してしまったので、営業さんと諸々の確認や、懸念点、こういう設備があるのでこれを入れたい、等の話をしていました。
「いつもはもっと、ささっと描けるんですけどね」
と営業さんは言ってましたが、だからうちの間取りは非常に難しいのを一番体感しているのはあなたでしょう(今まで散々間取りを描いてくれたので)。

結局、難航したまま時間が経ってしまったので、次回の打ち合わせまでにまとめておきます、ということになりました。

う~ん、実りのない打ち合わせになってしまって失敗でした。
教訓としては、
・次回の打ち合わせで何をするのかを聞いて、準備をしておく(イメージを固めておいたり、参考資料を準備したり)
・既に営業さんに伝えたことでも、ちゃんと、設計士さんに伝わっているのか何だか不安になってきたので、惜しまず、何度でも話そう(最終的に形にするのは設計士さんなので、誤解が生じないように)

ってところでしょうか。
この初回打ち合わせ、下手に図面描きタイムにせずに、軌道修正して設計士さんに「理想の家」についてあれこれ話しといた方が有益だったな~。
もしくは事前にプラン提案を要求して描いといてもらえばよかったんです。

まあ、ちょっとコミュニケーション不足というか、私がぼんやりしていたというか、営業さんももうちょっと先回りして欲しいというか。

はい、まあ、教訓が得られたので、以後は注意していこう、と思ったのでした。

2階もできた2010-01-25

1階は何とかできたものの、またしても自力で2階が考えられない私(^^;
1階案を営業さんに見せると、さらさらと2階案を描いてくれました。

2階で難航したのは洗面室!
収納を充実させた上で、洗面室にホスクリーンを取り付けて洗濯物を干したいという希望があるばかりに、無駄にでかくなるわ、出入り口とバスルームへの入り口との関係性に悩むわ。

あと、階段が西側の端にあるため、どうしても2階の廊下が長くなって、面積が増えてしまうのが欠点でした。
コンパクトに収めたい場合、階段は建物の真ん中にあると、2階の廊下の距離が短縮できるそうです。

またもや、何パターンも図面を描いて、ようやく納得できたのがこちらのプラン。
2Fプラン

こだわりポイントは、
・洗面室で洗濯物を干したかったので、良く乾くように、南側に大きな窓を
・クローゼットは、衣替えしなくていいように、オールシーズン、ハンガーに掛けっ放しにしたかったので、ひろびろ3畳を確保

収納と日常の機能を優先したので、居室なんか狭いっす。

ちなみに、これで延床は37坪に!無駄に広いです。
もともと、都市部の建売ってせいぜい30坪なのでそれ位を狙ってたんですが、全然オーバーしてるよ!

もう、本当に面積を減らしたくて試行錯誤したんですが、機能を盛り込むにはこれが限界でした。
一度36.75坪のプランを思いついたのですが、建設会社の設定では1坪ごとに坪単価が変動するので(坪数が増えると、坪単価が安くなる)、37坪より高くなってしまう(´・ω・`)

もう、諸々諦めて、37坪じゃないと無理!もうしょうがない!と納得しました。
この辺、自分で作図すると、非常に実感を持って、納得することができます。

プランを自分で作る2010-01-08

何度か営業さんとプランのやり取りをし、希望を全部入れていくと、その度にどんどん建物が大きくなっていくわが家。
そりゃ、小さい家の方が安いから、できるだけ面積は減らしたい…。
希望は出来るだけ叶えて、かつもっと小さく!
と、ものすごく無理なことを言って営業さんを苦しめました。

営業さんも頑張ってくれてはいるんだけど、どうも、あっちを立ててはこっちが立たず、というか、希望をパーフェクトに理解はしてくれない。
この部屋はこれこれこういう用途に使うから、この広さと形がいい、と言っていたはずなのに、それを忘れた提案をされたり…。

それが面倒になって+注文だけ出して自分は何も考えないのは酷い事のように思えて、この頃から自分でもプランを考え出しました。

自分でイチから作るのは無理ですが、今までの営業さんの提案を元に、切り貼りしてアレンジすることに。

ちなみに使ったのはe-house版せっけい倶楽部というフリーソフト。
フリーソフトだけど、結構完成されていて、操作も簡単で便利です!オススメ。

これを使ってあーだこーだと悪戦苦闘し、ついには夢にも出てきた頃、希望をパーフェクトに叶える1階案が出来ました…。

それがこちら。
1Fプラン

変わっている点といえば
・玄関横に広めのシューズインクロークを設け、扉を外した靴箱を入れる。ハンガーパイプをつけてバイクウェアを吊るす。バイク用品もここに。換気扇もつけて雨具の乾燥室も兼ねる。
・トイレを広めにして、来客を意識し、ちょっと大きめの洗面台を入れる。引き戸は不使用時は開放しておいて、外から汚れた手で入った時にすぐに洗えるように。
・リビングの中心にどーんと書庫を。左側は天井いっぱいのオープンラックにして、右側はこんな感じのスライド書庫になる予定。
・PC使いがちなので、快適に使えるよう、リビングの中心にPCカウンターを。
・AV機器の配線を楽に出来るように、AVラックを裏からも開けられるように。

このへんの変わったニーズがどうも理解されない。
シューズインクロークとか書庫とか使いやすい配置とサイズが肝で、詳しく説明したはずなのに、「でも面積減らしたい」と言うと真っ先に削られてしまう…(まあ、面積減らしたいと言ったからな)。
でもな、この家は、現在の収納の不都合を解消するために建てるんです。書庫を作るために建てると言っても過言ではない。
それなのに書庫のサイズを減らしてしまったら本末転倒。建てる意味がない。
お願いだから変わったニーズも理解して欲しい。

プランに悩む2010-01-06

土地が決まり、プラン作成も本番になったんですが、取り敢えずは、ローンの申請のための間取り図・見積もりを作るのが急務になります。土地を見つけて数日後には、営業さんが初回プランを作ってくれました。
それがこれ。
一応、それまで伝えていた色々な希望が練りこまれてはいるけれど、まだよく練られていないというか、希望をきちんと理解してもらえてなくて、使い難い感じのものになっています。

とりあえず、ローンの申請は、このプランをベースに行ったんですが、そこからがプランに悩む日々のスタートでした。

最初の頃は、自分でプランなんて作れない~、という状態だったので、丸投げ。
しかも、わが家は契約~融資審査~決済~測量に時間がかかったため、いつまでも設計士さんがつけられず、その間ずっと相手をしてくれたのは営業さんでした。

そもそもわが家の間取りは注文が多すぎて難しい。
例えばLDKにしても
・対面キッチンにしたい
・和室と繋がりをもちたい
・PCを長時間使うので、リビングのいい場所にPCカウンターを作りたい
・AVラックを造りつけにしたい&配線のため裏側から開けたい
・リビングからアクセスしやすい書庫

っていう希望を全てクリアするためには、「リビングの壁が足りない!!」という事態に陥ります。
それでも営業さんは頑張って提案してきてくれました…。
あんまり難航していたので、私は「これ以上営業が提案するのは無理なんじゃないか?プランは本職の設計士に任せたほうがいいのでは?」と思うようにも。

手続きがさくさく進んでいれば、もっと早く設計士がついたんだろうけど。この難航は自分達で招いたことだったのかな?
この辺、ちょっと腑に落ちない部分はありますが、結局は特に問い質すこともなく進行しています。

何故なら、自分でプランを考え付いてしまったからです…!

プランを考える2010-01-05

綿棒はジャムの壜に
土地の算段がついてから、プランの話を始めてますが、実際にはもっと初期からプランはあーだこーだやっていました。

建設会社の現場見学会に行った後、初めてショールームで見学や説明を受けた際に、「どういう家を建てたいのか」を一通り営業さんにお話しています。

わが家の希望は、
・1階にLDK、和室、書庫、シューズインクローク
・2階に居室×3、洗面、バス
・ガレージに車1台、大型バイク1台、自転車3台
これらを元に、建てたい家の規模を考え、建築可能な広さの土地を探すことになります。
わが家は、建物30坪代だろう、ということになりました。
とは言え、この辺の広さの計算はざっくり。
土地が狭い都心なら、容積率ぎりぎりに建てるのでしょうが、探しているエリアは、そんなに狭い土地が売っていません。なので、どこを買っても、余裕で建物が収まる。庭が狭くなるかどうか位の問題です。

最初の頃、紹介してもらった良さそうな土地で、試しにプランを作ってもらって希望を確認する、ということもしていました。
ちなみに、この場合、プランを作るのは営業さん。ハウスメーカーの営業はプラン提案が出来る、とは聞いたことがありましたが、本当に営業さんがやるんですね。設計士は、契約しないと登場しない、と聞きました。
契約するまでは、どんなに土地の紹介を受けようと、プランを作ろうと無料。なのでプラン提案は営業の仕事になるのですが、それって質的にどうなのかな~と思わなくもないです。決して、出てきたものが悪かった、ということはないんですが、心理的に本職じゃない人が作るの?という気持ちが私にある。
まあ、土地が本決まりになるまでは、建物のボリュームの目安と、ローンに申請する見積もり提示のためのプランだと割り切れば、大したことはない問題かも知れません。契約後に、契約前の仮プランと全く違うプランに変更しても問題はないそうだし。
それにコスト的にも、契約前の人間に設計士をつけることはできないんだろうし。仕方のないことですね~。