回らない鮨2018-12-29

カウンターの鮨屋に縁がなかった。
高そうだし、緊張しそうだし、何食べたいのか分からないし。

回転鮨で十分だと思っていたのだ。

が、さすがにアラフォーにもなると、好きな魚介類が明確になり、食べたいものも沢山ある。
予算と頻度をちゃんと考えれば、たまに贅沢したって、特に生活にダメージはない。
経験値も増えたし、多少高級そうな飲食店でも、臆することはなくなった。
大体もう、職人さんだって、同世代や年下がいっぱいいるだろう。
(同じ理屈で、美容院もだんだん平気になっていった)

そして、最近になって、初心者が鮨屋に行ってみたレポートとか、鮨の食べ歩きマンガを続けて目にし、すっかり影響されて、まんまと行きたくなった。

都内の有名店は、遠いし予約が取れないんじゃないかと思い、とりあえず地元の店に行ってみることにする。

近所には2店あり、1軒目の予約を取ろうと電話すると、既に宴会で埋まっているという。
もう1軒はSNSがあったので、チェックすると営業はしているようだ。
駄目なら駄目でいいやと、開店時間に合わせて入店し、無事にカウンター席を確保した。

そこまでは順調だったが、さすが年末の土曜日。
その後、一気に満席になり、しかも職人さんは店長1人。
(ホールやバックヤードのスタッフは何人かいたけど)
オーダーが詰まっていたので、隙を見てたまに注文しつつ、他のお客さんがいなくなるのを待って、かなり長居してしまった。(郊外の住宅地なので、2回転はしないようだ)

店長の話を漏れ聞くと、平日は空いているとのこと。
そもそも、週末・祝日は漁師も市場も休みだろうし、平日の何でもない日に行った方が、ネタも充実してて、快適なんだろう。今度は空いてそうな時に行こう。

さて、肝心なお鮨はというと、とても美味しかった。
最初に茶碗蒸しとまぐろの串焼きを食べ、それからホワイトボードに書いてあるネタをぽつぽつと注文。

私は魚はどれも大体好きで、全部食べたい位だったが、胃の容量的にそれは無理だ。
何とか食べたい順をひねり出して注文したが、どれも美味い。

食べログのレビューが結構辛口だったので、どんなもんだろう、と思っていたけど、私には十分な美味しさだった。
こういうの、時々あるけど、あのレビュアーたちは日頃、どんだけいいものを食べているのだろうか。

鮨はそもそも握りたてが美味い。
チェーンの回転鮨と違って、個人店は仕入れも店長の裁量だろうし、全てを采配できるからだろうか。なんと言うか、隙やブレがない感じだった。

客層も地元の家族連れがメインで、スタッフも親切だし、特に緊張する要素はなかった。

満腹になって、お酒2杯とノンアルビール1本で会計は1万2千円ちょっと。
夫と2人で大いに満足した。
高いっちゃ高いけど、美味しかったし、頻度が年に1~2度なら問題ない。
なるほど、これが回らない鮨屋か、と一つ世界を知った気分になった。


写真は北海道産の牡蠣。大粒で非常にクリーミーでした。

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